サイコシス(他人と共用できない、自分だけが経験する現実。幻覚や妄想) ≠ 精神病。
- 催眠セラピー
- Jan 1, 2018
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Updated: Feb 4, 2018
サイコシス≠精神病。

精神病って、何???
個人的に、サイコシスは生活の一部でした。だから、それが何かについてよく考えます。
双極性障害の症状の一つで、統合失調症では主な症状がサイコシスです。
日本語の辞書では「重度の精神疾患」「精神病」「精神異常」が定義となっていますが、サイコシスは、必ずしも病気ではありません。
たくさんの経験者の話を聞き、本を読み、知れば知るほど、辞書の定義が正しくないということを理解するようになりました。
なぜなら、「ストレスで悩んだ時にほとんどの人がサイコシスを経験する」からです。
多くの研究が70~80%の人は幻聴を体験したことがあると言っています。
例えばイギリスでは人口の半分が「テレパシー」を信じています。
10~15%の人は誰かに迫害を受けていると信じた経験があり、47%の高校生がパラノイア(被害妄想)を経験しています。
つまり、自分が現実と信じる事柄を、他の多数の人が現実と認識しない場合、あなたはサイコシスを経験しているのです。
とくに十代の若者は、気づかずに過ごしてしまう場合が多く、これが環境によって(ストレス、酒・薬物、病気)ひどくなると、問題(精神疾患)になるみたいです。
同時に、サイコシスを経験しながらも、普通に生活している人達がいます。オランダの精神科医 Marius Romme (1980s) によると、サイコシスを経験する人間の約33%が、医療施設の助けを必要とせずに普通の生活をしている、
もしくは、サイコシスが彼らの生活をより良くしたと感じているのだそうです。
試験では「声」が答えを教えてくれたと話している Eleanor Longden の TED Talk・・・
頭の中の「声」、もしくは何らかのやり方で「メッセージを送ってくる誰か」がいたとしたら、受け入れ、仲良くすることもできるんですね。
サイコシス≠精神病。
私自身はサイコシスを経験したという意識がありませんが、不安感が強い時には「私はつまらない人間だ」が、ふっと浮かんで、「白い目で見られている」をすっかり信じてしまうことはあります。
・・・そんな場合は、そんな「考え」を、自分の意識の一部として、やさしく受け入れてあげることが大切なのだそうです。(ポール・ギルバート教授、ダービー大学)
世界を見渡すと、自分だけの尺度で解釈することが多く、暴力の絶えない世の中です。
どっちが、何が精神疾患か? と考えてしまうのは私だけではないはずです。
人として、白と黒で見ない努力は必要なのかなあと思います。
まずは自分を完全に受け入れましょう。
参考文献:Living With Psychosis by Elina Baker and Melanie Attwater
The time has come for a wholesale reform of mental health services. We must move away from the ‘disease-model’, which assumes that emotional distress is merely symptomatic of biological illness, and instead embrace a model of mental health and well-being that recognises our essential and shared humanity.
--- Professor Peter Kinderman of the University of Liverpool
精神福祉サービスには大きな変革が必要だ。その時が来ている。心的な問題が生理的病気の症状にすぎないとする「病気モデル」から離れて、人間が共有する本質的な人間性を認識する精神衛生・福祉のモデルを持たなくてはならない。
キンダーマン教授 リバプール大学
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