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記憶術。40日間後には脳が変わる。

  • Writer: 催眠セラピー
    催眠セラピー
  • Jan 1, 2018
  • 3 min read

Updated: Feb 4, 2018

「メモリー・チャンピオンの脳の働きが生まれつき違うのかというと、そうではない。」

ギリシャ人詩人Simonides of Ceosによって発案され、メモリーオリンピックの選手に好まれるテクニック、メモリーパレス。


Simonides がこの “loci =位置 ” テクニック(場所方)を思いついたのは、悲劇的な事件が原因だったとか。彼が参加して立ち去ったパーティー会場が崩れて、状態の悪い遺体の身元確認のために、だれがどこに座っていたかという位置を手掛かりに記憶を探ったその経験がきっかけとなったそうです。


神経科学者 Nils Müller, (neuroscientist, Radboud University) は言います。

「メモリー・チャンピオンの脳の働きが生まれつき違うのかというと、そうではない。」


神経認知科学教授のバリー・ゴードン (professor of neurology and cognitive science at the Johns Hopkins University School of Medicine) によると、「フォトグラフィック・メモリー」(photographic memory) 写真のような記憶力というのは存在が証明されていないそうです。がっかり。


つまり、どんなに記憶力が素晴らしい人も、すべての分野において覚えられるわけではない・・・


メモリーオリンピックの勝者も「今日のすることリスト」を紙に書いて冷蔵庫に貼ったりしているというのです。

             

そういえば、若い時に読んだコナン・ドイルの「シャーロックホームズ・シリーズ」ですが、主人公をこう紹介していましたと思います。政治・時事・世間には全く無知な人だと。


では、超人的な記憶力を誇るチャンピオン達の能力って、何?


①「学習=いかにその分野に精通しているか」②「訓練=スキルの習得=神経回路の変化」なのだそうです。


脳科学者の研究において、メモリーオリンピックの選手たちと、一般人の脳の活動を比べると、彼らの「リラックスした」状態において微妙な違いが見られたそうです。


(「リラックスした意識状態」においてのみ、違いを測ることができるというのも興味深いところであります)


メモリーパレスを使い始めてから40日間後には脳の活動がメモリー選手権のチャンピオンのものと似てくるという研究があり、6週間(毎日30分)練習すると記憶能力が2倍以上になるというデーターが出ているようです。


記憶能力が2倍以上になります。


その後トレーニングをやめても、4か月後に行った調査では、その能力がそのまま維持されていたそうです。


マーティン・ドレスラー 神経科学博士 (Radboud University) 「この方法に一度慣れてしまえば、訓練し続ける必要はない。高いパフォーマンスを維持できる。」


メモリーパレスは、訓練する者の"brain connectivity patterns" 神経回路間の結合パターンを変えることができるのだと。すごいですね。



Mnemonic training reshapes brain networks to support superior memoryMartin Dresler, William R. Shirer, Boris N. Konrad, Nils C.J. Müller, Isabella C. Wagner, Guillén Fernández, Michael Czisch, Michael D. GreiciusNeuron. Author manuscript; available in PMC 2018 Mar 8.Published in final edited form as: Neuron. 2017 Mar 8; 93(5): 1227–1235.e6. doi: 10.1016/j.neuron.2017.02.003




top image posted by @missaelcastillo via Busy beta


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